ロングブラックというコーヒーのお話

昔々あるところに、戦時中イタリアに駐屯していたアメリカ兵がいました。「このエスプレッソってのも美味いけど、そろそろ故郷のコーヒーが飲みたいぜ、、、。そうだ!おーい。お湯だ!お湯をもってこい!」そう言って、エスプレッソではなく故郷のコーヒーを飲みたくなったアメリカ兵はエスプレッソをお湯で薄めて楽しんだのでした。

そんなことから、カフェアメリカーノ(イタリア語でアメリカ人の意)という名前がつけられたとされています。真実かどうかはよくわかりません。

*アメリカーノというカクテルがあるので、ここではあえてカフェアメリカーノとします。

ということで、簡単にアメリカンコーヒーとカフェアメリカーノの違いから書きたいのです。なぜならアメリカンコーヒーだけでも結構定義がたくさんある(らしい)ので。

エスプレッソ以外は人並み以下な松岡で恐縮ですが、簡単にいうと、アメリカンコーヒーはレギュラーブレンドよりも多めのお湯でドリップしたブラックコーヒー。

または、浅煎りでドリップしたコーヒー。

基本的にペーパードリップが主です(もちろんサイフォンやネルドリップとかもあるでしょうけど、、)。

そう、つまりアメリカンコーヒーとはドリップやインスタントで作るコーヒーです。

個人の主観ですが、紅茶に近い感じで、家でも薄めのコーヒーが好きな方は知らずにアメリカンを落としているのではないでしょうか。レギュラーが150cc なら同じ豆の分量で200ccがアメリカンコーヒー。的な。数字は適当です。すみません。

スペシャリティコーヒーの浅煎りで作るアメリカンコーヒーは、本当に素晴らしいシトラスを持つ紅茶のようなカップがあります。だから呼び方を「シトラスコーヒー」とかに変えれば良いのにとか思ったりします。

ドリップだからアメリカンコーヒーはHPEでは飲むことが出来ないコーヒーですね。川越にはスペシャリティコーヒー含め、美味しいアメリカンを飲める喫茶店が沢山ありますので是非試してみてください。

そして、本題のカフェアメリカーノですが、駐屯兵が言っている通り、端的に言うとエスプレッソをお湯で薄めた飲み物です。そう、ドリップではなくエスプレッソベースで作るコーヒーとなります。

ああ、、、、今日も文章長くなりそうです。

正直言って、カフェアメリカーノって「本日のコーヒー」や「ペーパードリップ」の代替コーヒーって思っている節がありませんでしょうか?

ちなみに僕は思っておりました。

20年ほど前に某チェーンでアルバイトしていた時に、「今からドリップを落とすんで、5分くらいお待ちください。ちなみにアメリカーノならすぐにできます。」というセリフをよく吐いていました。

常連様「あれ嫌いなんだよ。5分待つよ。」

俺「お嫌いなんですか?」

常連様「なんか、熱いし、苦い。」

俺「お湯の温度が調整できないのですみません。冷ましたお湯で作りましょうか?(マニュアルにはないけど)」

常連様「もうあと2分だからいいよ。」

俺「本日のドリップはケニアになりまーす。」

常連様「どうもー。」

てな感じで、お客様もペーパードリップがあればペーパードリップを飲まれる傾向にある気がします。そしてペーパードリップがあればカフェアメリカーノに意識がいかず、どうしてもおざなりに、、ってことが起こっている気がします、、、(主観ですよ。美味しいアメリカーノのお店は沢山ありますので。)。

でも、丁寧に作ったカフェアメリカーノはペーパードリップとは別物のマスターピースになり得ます。どちらが美味い?では決してありません。別物です。

現在、HPEではペーパードリップをお出ししておりません。お出しするエスプレッソドリンクをおざなりにしたく無いと思ったのと、中途半端にやるより川越には美味しいドリップコーヒーがたくさんありますので、そちらで楽しんでもらう方が良いと思ったからです。

あと、一人でやっているとどうしてもドリップは限界があるためです。少し脱線しますが、アイスコーヒーも「水出しぐらいやったら?」とよくお客様にも言われることがあるのですが、同様の理由で今のところ出す予定はないです。

でもドリップ、水出しを出さない一番の理由は「きちんと作ったアメリカーノが、(アイスでもホットでも)ドリップとは別物として、美味いから」。です。

話を元に戻しますと、ドリップ淹れる時って温度計りますよね?

でもカフェアメリカーノを作る時ってなぜか98度とか、超高温だったり、温度を計ってなかったりしませんか?だから丁寧では無いんだと思います。

あと、ドリップをお出しする時って、何通りか温度チェックしたり、挽き方変えてみたり、お湯を注ぐ速度を変えてみたりしませんか?

でもカフェアメリカーノを作る時って、特に色々試してなかったりしませんか?レシピ通り、ワンショットをカップに淹れて、お湯を注ぐだけ。

よく「クレマ」を取り除いたアメリカーノが美味しい、と言われる方がおりますが、今のところ私自身「クレマ」を取り除いたアメリカーノに魅力を感じたことは皆無です。

それは試してみて、クレマの中に含まれるフレーバーが上に浮いているカフェアメリカーノが一番美味しかったから。

ジントニックと1口に言っても山ほど作り方と、バーテンダーさんによって味が違うのと同じで、アメリカーノだって作り方一つで全然別物になりますよ。

アロマを楽しむ時、水の上にアロマを垂らしますよね。それと同じでお湯の上にエスプレッソを乗せてあげると香りやコーヒーアロマが浮かぶので最初の一口がより香り高くなることがわかりました。

もしチェーン店で働かれている方がいらっしゃったら是非やってみてください。お湯の温度を80度前後にして、エスプレッソを上に直接落とすと全然味が違うと思います。

HPEのアメリカーノは、1口ずつ、5口目くらいまで味とフレーバーが変化していきます。ブレンド豆を使用する醍醐味だと思います。そして、冷めると少しずつ酸味が出てくる本当は最高に楽しい飲み物だと思います。

でもうちのメニューにホットのアメリカーノはありません。なぜなら、知らずに作っておりましたが、お湯の上に浮かべる作り方を、オーストラリアやニュージーランドの方では「ロングブラック」と呼ぶようです。なのでHPEのお湯割のメニューは「ロングブラック」としております。なんかかっこいいですしね。

ロングブラック!

ちなみにアイスアメリカーノも同様で、氷の上にエスプレッソを落としてあげるとコーヒーの油分が氷に付着します。それを最後に水で洗ってあげるように混ぜてあげることでフレーバーがスッキリしました。

淹れるエスプレッソの質や、豆の質もあると思いますが、HPEのアイスコーヒーは水出しよりもスッキリしていると感じます。これからの季節は是非飲んでみてほしい一杯です。アイスはそのまま「アイスアメリカーノ」としております。

ペーパードリップを出していない小さなコーヒースタンドで、どうお客様に「ロングブラック」を美味しいと思ってもらうかを考えて、その「道理」ばかりを考えて出来た、おそらくペーパドリップとは別物の最高に香り高いブラックコーヒーを是非。

川越の小さなコーヒースタンド

Hill Pine’s Espresso

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です